3/21,22と琵琶湖で開催された第33回同志社ウィーク
初日は昨日の通り、軽風下で3レースが実施されました。
不安定な風の中、3レースをまとめるのは難しいコンディション。僅差で2日目に突入です。
2日目は陸上で2時間程度の風待ちの後、出艇。レース時刻には見事に良い風が入ってきて、第4レースは5m/sからmax7m/s程度のフルハイクから若干オーバー目のコンディションに。
こうなると実業団チームが一段上にあり、昨年度優勝の安部/山近組(三菱重工広島)と吉岡/池辺組(TOYOBO)がダントツのワン・ツーフィニッシュ。
しかし、3位には軽量の自分達が何とか滑り込み!合計体重115kg程度の我々はハイリスク・ハイリターン戦略で攻めます。2レグ目に若干風が落ちてくれたこともありアップウィンドで順位を上げて行っての3位。次の第5レースからカットレースが発生するので3-2-9-3の安定順位は有利な展開になりましたが、安部/山近組もカットが入れば6-2-1というカウントになっているので、次のレースで8位以内だと逆転されてしまいます。
昨日まで2位の杉山/寺本組(静岡ガス/同志社大)はこのレースを17位とつまずき、カットレースを2個作って脱落。風は落ちる気配が無く、安部/山近組にとっては2連覇のチャンス到来でした。
そして始まった最終レース。
第1レグではガストでメインシバーが入り沈艇が出るまで風が上がります。max9m/sくらいかな?落ちると5m/s程度になるのですが。。。
吹いているのに不安定なのが琵琶湖。私のデータでは200°〜230°でシフトしていました。
スタートラインは220°に対してイーブン。ってことは左シフトに対して下有利。よってスタートは下一番で出ましたが、その時は右シフトになっていたので、そのままスターボで走ります。ここでポートになっていたら負け。
そして200°の風(ヘッダー)でタック。ここで既に上マークが正面にあります。この200°の風が強烈で、メインシバーしながらの競争に。例のごとく、ハイリスク・ハイリターン戦略のお陰でこの風域でもシングルで回航することが出来ました。そのまま7位でフィニッシュ出来た我々が9位をカットして15pで優勝!^^v
このレースで19位と順位を崩した安部/山近組は総合5位に。そして2レースを2-2でまとめた吉岡/池辺組が総合2位に浮上。3位は招待選手の杉山/寺本組、4位に学生トップの杉山/大木組(同志社大)という結果になりました。
33回を数える同志社ウィークには、私は470でもスナイプでも結構な回数を参加させてもらっていますが、実は優勝は初めて^^;
嬉しいデス…(>_<)
一昨年の全日本スナイプが琵琶湖で開催されましたが、その時と同じような展開と同じような戦略でしたね。クルーの漆谷選手もその時と同じですし。ただ、社会人になってしまったのでスナイプというかヨットに全然乗ってなかったので体力的には厳しく、足はプルプル(笑)
しかし、4年間で体に染みついたクルーの動作は財産のようで、一瞬で現役に戻れるみたいです。卒業して間もないOB・OGの皆さんも、まだ現役には負けない!と思っていませんか?その通りです!(笑)
なるべく忘れないうちに、たまに現役と一緒にセーリングして、たまにレースに出てみると、何故か現役達と対等に戦えちゃったりします。そしてそこで目一杯、先輩風を吹かせましょう(笑)ただし、沈させない程度にね…
めちゃめちゃ楽しいですよ〜^^
そして、女子選手の皆さん。今大会のスナイプクルーは1位、3位が小柄な女子選手です。例のごとく、シリーズの30%が吹きでそれ以外が軽風〜微風。そうなると全然勝てるチャンスはあるんです。インカレでのレギュラー争いは男子と条件が対等なので厳しいですが、同じ土俵で戦わなければ良いのです。自分の強みを作り出すことが大事だと思います。是非頑張って下さい。
多くの参加があった学生チームですが、良いレース経験になったのではないでしょうか。
関東からは早稲田・慶応大の参加があり、関西からは関西学院の参加など他水域から多くの参加があったことで、レースのレベルも上がりましたね。各レースでキラリと光る学生チームいて、関心&厄介な敵が増える危惧に(笑)
第1レースは西村/佐藤組(京産大18位)がトップ争いに絡み、第3レースは関西学院の上位2チーム(喜田/河村組8位、西原/柴田組13位)の安定感が目につき、スキッパーがまだ2回生の杉山/大木組(同志社4位)は逸材。
同志社も慶応大もところどころで絡むのを見ると、今年のインカレがまた楽しみです。
最後に、運営スタッフの皆さま良いレース運営をありがとうございました。レース委員長は北京五輪470級代表の上野太郎さん。さすがな良いレースでした。テンポもコースもばっちり。歴史あるレースでもあり、練習の場でもあるこの大会の立ち位置を良く理解していらっしゃる。こんなレースであればまた来年も出たいと思えます(笑)
それとは関係なく、トラペゾイドコースのお話ですが、インカレで採用されるこのコースはメリット・デメリットがあるように感じます。デメリットをできるだけ排除すれば、良いレースになっていくのではないでしょうか。
つまらない抗議が多発する、マーク際の混戦を避けるためのゲートマーク設置(特にインナーループ下)などの工夫、別クラスの下位と上位艇団がアウターループ上マーク付近やフィニッシュ前のアウターループ下マーク重なってしまう混沌を避けるためのコース設定の工夫など。
また、艇速の速い470級が常に先にスタートしてアウターループ、スナイプがインナーループ固定になっていくのでしょうか?まあ、実際にもスナイプのコースはW,T,Oと3種類のコースもあり、470級とはまったく別なので、インカレでも別コースになっても不自然では無いのか…。
ゼネリコを繰り返して片クラスのレース進行が遅い場合、別ループでコースを回せるメリットがあるのは良いかもしれません。そうなるとループが入れ替わる可能性もあるんですね…。
ま、まずはやってみて改善しながらより良いレースに進化していくということになるのでしょう。。。
<スナイプ級上位成績>
1位 高木/漆谷組(BEST WIND)3-2-(9)-3-7 15p
2位 吉岡/池辺組 (TOYOBO) 9-5-(15)-2-2 18p
3位 杉山/寺本組(静岡ガス/同志社大)1-1-13-(17)-5 20p
4位 杉山/大木組(同志社大)(13)-4-3-9-4 20p
5位 安部/山近組(三菱重工広島/住金溶接工業)6-(22)-2-1-19 28p
6位 中川/岡組(同志社大)(21)-11-11-5-3 30p
※レース中の写真は入手でき次第アップします。