ちなみに470級のマスト重量はミニマム10kgと決まっています。
ヤマハ製だろうとスーパースパー製だろうと同じです。
どのメーカーでも基本、ほぼギリギリ10kgに調整できます。
よって、マストメーカーを変えた(ヤマハ→スーパースパー/その逆も同じ)といって、(マスト重量がルールを守っている限り)帆走重量が変わってアウトになることは起こりません。
ちなみに学連艇のマストに「互換性が無い」というのは誤解ですので気をつけましょう。
ルール上も、ヤマハ製・ピアソンマリンジャパン製どちらの470艇にも、ヤマハ製学連マストorスーパースパー製学連マストの搭載は可能です。(マストヒールorステップの交換が必要になりますが^^;)
なおスーパースパー製は重量が軽いことが多いので、ルールに合わせて多少の細工が必要になってきます。
ルール上は確実に接合されていれば(リベット留めなど)、マスト重量に含まれますので、色々と装備を工夫すれば10kg以下になることはありません。
マストの補正バラストはmax300gまでで、上部ポイント200mm以内に固定はOK。
これはマストの重量バランスのルール制限に関わる話ですが、マストの下部が重いのはモーメント上有利なのでアウトになります。正確にはマスト基点から2800mmの位置より上に重心がないとアウトです。
よって、「軽いマストが速い」なんてことは全くの誤解です。マストの重量はminの10kgにできますし、重心も同じにできます。
マスト素管の重さ≒硬さになりますが、「軽い=柔らかい」ですので、柔らかいマストが速いことになってしまいます。これも大きな誤解です。
セールシェイプを維持するためには、”必要な硬さ”というものがあります。「柔らかいマストは横に曲がるので強い風を逃してくれる」と思いがちですが、同じように前後にも曲がってしまうので必要なシェイプを崩してしまいます。
ちなみに昨年度(2018年)全日本インカレ優勝の日経大は全艇ヤマハ製学連マストです。
「スーパースパー社製の方が柔らかくて強風で有利」と噂を聞いた事がありますが、強風の蒲郡で結果を出したのは硬いと言われるヤマハ製マスト。
この結果は間違いなく帆走技術”腕”のおかげであって、道具のおかげではありません。道具は使いこなせなくては意味がありません。「柔らかいマストが強風で速いと」いうのは大きな誤解であることが理解頂けましたか?柔かけりゃ良いのではありません。
結論)
学連セーラーの皆さんは道具に頼らず腕を磨きましょう!道具に差がないことは結果が証明しています。
そのための均一縛りである学連ルールであって、学連艇なのですから。
予算の違いが成績の違いになってしまっては本末転倒!何のための”学連艇ルール”なのかを学生ヨットに関わる人全員が考えて欲しいと思います。でないと競技としての魅力が無くなりますよ…
スナイプに適用している7年縛り(団体戦で使用する3艇の船齢が合計して7年以上であること)は、むしろ470級に適用すべきですね。。。
スナイプ級は船齢による性能差が起きにくい艇種です。ルールがそれを可能にしています。古くなっても同じ重量、重心・モーメントになる艇種なので、私の艇のように船齢9年でも全日本で入賞できる性能を維持しています。
470マストのご購入・相談は当社(株)BESTWINDまで!
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